サイトURL | https://www.ghibli.jp/works/red-turtle/ |
SNSアカウント | |
素材数 | 24作品|1,178点 |
配布形式 | JPEG |
利用規約 | 常識の範囲で自由に使用可能 |
良い点 | スタジオジブリ作品の場面写真が心置きなく使える |
気になる点 | 利用規約の「常識の範囲」が分かりづらい |

あのスタジオジブリが…ついに…!
これまで数々のヒット作を世界に打ち出してきた日本を代表するアニメーション制作会社「スタジオジブリ」。日本人なら誰もが知っているアニメーション映画を何十本も生み出しています。
そのスタジオジブリから合計24作品の場面写真の無償提供を開始しました。いずれの作品も名シーンばかり揃っているので、見るだけでも十分楽しむことができます。
それでは、詳細を見ていきましょう。
場面写真を提供している作品一覧
場面写真を提供している作品は以下の24作品になります。「On Your Mark」は28枚、それ以外の作品は全て50枚ずつ公開されており、合計で1178枚公開されています。
それでは、各作品にて配布している場面写真の一部を提供された順に見てきましょう。
2020年9月〜|8作品
2020年10月〜|6作品
2020年11月〜|5作品
2020年12月〜|5作品
場面写真のダウンロード方法

簡単にダウンロードできる!
続いて、場面写真のダウンロード方法を見ていきましょう。
作品を選び、気になる場面写真を選択。そして、右クリックから「イメージをダウンロード」を選択すればPCに保存することができます。


使用例・口コミ

そんな使い方まであるのか…!
次に、Twitterにて見つけた場面写真の使用例や口コミについて見ていきましょう。
まず実際の使用例としては、場面写真の色をデザインソフトに取り込むといった使い方をしている方がいました。以下のツイートにもある通り、雰囲気を表現したい時にこの方法はかなり活用できそうです。
Procreate 5Xでは写真やイラストからカラーパレットを生成できるようになりました。たとえば先日ジブリが無償提供を始めた『千と千尋の神隠し』の場面写真を読み込んでカラーパレットを生成するとこんな感じに。お気に入りの映画やアニメ、写真などの雰囲気を再現したいときに役立つかもしれませんね。 pic.twitter.com/jZABYjnKPr
— INSPI. (@inspi_com) September 22, 2020
また、この場面写真を使って写真に字幕を付けるWebサービスを作った方もいました。友人同士で楽しめそうです。
https://t.co/jCOnDgUFt7#ジブリ字幕メーカー pic.twitter.com/FIh5cVVdCW
— タダで使えるデザインのあれこれ (@TadaDesign) January 1, 2021
さらに、「森の安藤」でおなじみのアニメ作家・谷口崇氏は、今回のスタジオジブリ作品の場面写真の提供に伴い、自身の作品の場面写真も4枚無償で提供していました。
ジブリに憧れてアニメを作り始めたので、僕もアニメの場面写真4枚を提供します。常識の範囲でご自由にお使い下さい。 pic.twitter.com/4nzwi0ht8P
— 谷口崇 アニメ作家@森の安藤/おしり前マン/にゃん谷口/など (@t2homet2home) September 26, 2020
利用規約

「常識の範囲」ってなんだ…?
そして、肝心の利用規約ですが、スタジオジブリのサイトには「常識の範囲でご自由にお使いください。」という一言しか記載されていませんでした。

今月からスタジオジブリ全作品の場面写真を順次提供することになりました。今月は、新しい作品を中心に 8作品、合計400枚提供します。常識の範囲でご自由にお使いください
最新情報|スタジオジブリ
これについては「気になる点」にて詳しく解説していきます。
良い点・気になる点

良い面もあれば悪い面もある…
最後に、今回無償提供されたスタジオジブリ作品の場面写真についての良い点と気になる点をお伝えしていきます。
良い点
まず良い点は、スタジオジブリ作品の場面写真が心置きなく使えること。
Youtubeなどを見ていると、画像検索でどこかのサイトから引っ張ってきたスタジオジブリ作品の画像にモザイクをかけて、動画を公開している光景をよく見かけます。
これはスタジオジブリ作品の話に留まらず、他のアニメーション作品においても同様のことが頻繁に起こっています。
全員がそうではないと思いますが、「著作権的にやってはいけないことをやっている」という自覚があるからこそ、モザイクをかけて使用しているということなのでしょう…。
こうした行為を阻止しようとしても、結局は著作元と使用者とのイタチごっこになってしまうので完全に取り締まることは厳しいというのが現状としてありますが、今回の場面写真の提供によりその状況に多少の変化が訪れました。
無料で使えるものを著作元が公表してくれたからこそ、使用者としてはそれらであれば心置きなく使用することができるという新たなサイクルが生まれたのです。
ちなみに以下の記事では、弁護士の方の視点から今回の場面写真の提供が我々にとってどのような影響を与えたのかを分かりやすく解説しているので、現状の著作権法と絡めた詳しい内容を知りたい方は必見です。
気になる点
その一方で気になるのは、利用規約の「常識の範囲」が分かりづらいこと。
「常識の範囲」は使用者によって見解が異なるので、もう少し細かい利用規約(特に禁止事項)があっても良かったのではないかと思いました。
しかしながら現状ではこれ以上細かい利用規約が制定されることはなさそうなので、これまで数多くの無料素材サイトを紹介してきた私個人の見解としては、無料素材サイトに共通する禁止事項を遵守した上で使用すれば、それが「常識の範囲での使用」に該当した使い方になるのではないかと考えています。
例えば、以下は無料素材サイトに共通して記載されている禁止事項になります。これらの禁止事項を遵守した上で直接的に収益を生む行為をしない方法であれば、「常識の範囲での使用」として問題はないと個人的には考えています。
- 有料無料問わず素材を再配布する行為
- 素材を加工して利益を得る行為
- 公序良俗に反する使い方
- 誹謗中傷、名誉毀損、政治的または宗教的な使い方
ちなみに、以下のページにあるポッドキャストのアーカイブにある【2020年8月9日|ジブリと著作権】の回と【2020年8月16日|ジブリと著作権(後編)】の回にて、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫氏の著作権に対する考えを聞くことができます。
私も実際に聞いてみましたが、この放送は場面写真の提供の約1ヶ月前のものではあるものの、あえて厳しい制約を付けずに「常識の範囲での使用」にしたその核心に触れるような話をされていたので、著作元の本音が気になる方はぜひ聞いてみて下さい。
私個人としてもかなり勉強になり、今後のこのサイト運営に活かせるような発見が多々ありました。
現状、他のアニメーション制作会社ではこのような無償提供の取り組みはあまり見かけませんが、今回のスタジオジブリの場面写真の無償提供を機に、今後何かしらの素材を無償提供してくれる企業が増えていくかもしれませんね。
使用者側にとってもまた、著作権について勉強する良い機会だと思うので、この記事で少しでも使ってみたいと思った方は「常識の範囲」の解釈をきちんと調べた上で使用するようにしましょう。
サイトURL | https://www.ghibli.jp/works/red-turtle/ |
SNSアカウント | |
素材数 | 24作品|1,178点 |
配布形式 | JPEG |
利用規約 | 常識の範囲で自由に使用可能 |
良い点 | スタジオジブリ作品の場面写真が心置きなく使える |
気になる点 | 利用規約の「常識の範囲」が分かりづらい |
